こんにちは、みお(@miocateblg)です。
今回は、NISA口座の金融機関変更についてお話します。
NISA口座を置く金融機関は、1年に1度だけ変更が可能です。しかし変更に必要な条件などが定められており、タイミングを逃せば希望の時期に移動ができなくなるケースもあります。そのため、NISA口座の移動を検討している人は、早めにルールを把握しておくことが重要です。
この記事では、NISA口座の金融機関変更について解説します。「NISA口座を移動したい!」と考えている人はぜひ参考にしてください。
金融機関変更方法は2種類
金融機関を変更する際は、2種類の方法があります。1つめが年単位で金融機関を変更する方法。2つめが、 旧金融機関のNISA口座を廃止して別金融機関で再開設する方法です。
運用方針の違いなどでどちらを選択するべきかが変わるため、あなたに合った手段を事前に確認しておきましょう。
①年単位で金融機関を変更
一般的にはこちらを選ぶケースが多いでしょう。既にNISA口座で運用している資産は、変更前の金融機関から変更後の金融機関に移動することができません。そのため、元々所持していたNISAは変更前の金融機関で引き続き運用することになります。NISAの期限(一般NISAであれば5年)を最大まで利用したい場合は、こちらの方法を選択しましょう。
ただし、変更前の金融機関で運用している資産はロールオーバーができません。ロールオーバーとは、NISA口座の運用期間を延長できる仕組みのことです。変更前の金融機関では、最長5年の運用期間を過ぎた段階で”売却する”か”課税口座に移して運用する”かの選択を迫られるため、長期でNISAを運用したいと考える人にはデメリットになるケースもあります。
②旧金融機関のNISA口座を廃止して別金融機関で再開設
「変更前の金融機関でNISA口座を利用していない」 「NISA口座で運用中の資産はこれを機に売却する」という場合はこちらを選びます。
あまり多くないケースではありますが、ロールオーバーができないことを踏まえ、こちらを選択する人もいるでしょう。
NISA口座移動の流れ
続いては、NISA口座の金融機関変更にともなう大まかな流れを説明します。
- 所有している金融機関でNISA口座廃止の手続きを行う
- 新たにNISA口座を開設したい金融機関に申し込みをする
- 「2」の金融機関へ必要書類を発送する
以上。自分でやることはたった3ステップです。そのため、「やってみたら意外と簡単だった」と感じる方も多いでしょう。
金融機関の変更が可能な時期と条件
NISA口座を置く金融機関は、簡単な手続きで変更が可能です。しかし、注意しなければいけない点のひとつに、金融機関を移動するタイミングが挙げられます。人により移動可能な期間が異なるため、条件や注意点を把握しておきましょう。
金融機関変更の条件と時期
まずは、来年(2022年)から金融機関を変更したい場合の条件と、変更可能期間をご紹介します。
変更可能条件 | 変更可能時期 |
---|---|
2022年にNISA口座を利用(商品を購入)していない | 2021年10月1日~2022年9月30日 |
この条件と期間を満たしていない場合、2022年の金融機関変更はできません。表のとおり、金融機関変更の申し込みは前年の10月1日から可能であるため、NISA口座の移動を検討している人は2021年中に手続きを済ませてしまうのもおすすめです。
2021年分の変更は不可能
「今年(2021年)の分から金融機関を変更したい!」と考えている人もいるかもしれません。しかし残念ながら、金融機関変更の申し込み期間は、変更を希望する年の前年10月1日~当年9月30日です。
2021年10月現在、年内の金融機関変更申し込みは閉め切られているため、金融機関変更は最短で2022年から可能となります。
金融機関変更の例
こちらでは、NISA口座の金融機関変更についてさらに詳しく解説していきます。
①2022年にNISA口座を利用していない場合
前項でご紹介したとおり、2022年に入ってからNISA口座を利用して商品の購入を行っていない場合は、2022年9月30日までに移動の手続きを完了させることで、2022年分からNISA口座の変更が可能です。
逆に、2022年1月1日以降、1度でもNISA口座を利用して商品を購入してしまうと、2022年分のNISA口座移動は不可能になってしまうため注意してください。
ちなみに、2021年中であればNISA口座を利用して商品を購入しても、2022年の金融機関変更に支障はありません。
②2022年にNISA口座を利用している場合
2022年に入り、1度でもNISA口座を利用して商品を購入したことがある場合、その年の口座変更はできません。
例えば、2022年3月にNISA口座で投資信託を購入した人のケースでは、9月30日までであっても2022年分の変更は不可能ということになります。
その場合は2023年分のNISA口座変更となるため、2022年10月1日が過ぎるのを待つしかありません。
必要書類
続いて、NISA口座の移動に必要な書類のご紹介をします。
変更前の金融機関で必要な書類
こちらは、記事前半の”NISA口座移動の流れ”でご紹介した、”1.所有している金融機関でNISA口座廃止の手続きを行う ”の段階で必要な書類の説明になります。
金融機関により違いはあるかもしれませんが、変更前の金融機関で必要になる書類は以下の3点です。
- 現在の口座番号がわかるもの
- 身分証明書
- 金融商品取引業者等変更届出書(または非課税口座廃止届出書)
書類が2種類存在する理由は、 ①年単位で金融機関を変更する方法と、 ②旧金融機関のNISA口座を廃止して別金融機関で再開設 する方法の違いです。①の場合は金融商品取引業者等変更届出書、②の場合は非課税口座廃止届出書を提出します。
金融商品取引業者等変更届出書 (または非課税口座廃止届出書) は、白紙のものを変更前の金融機関でもらうことが可能です。住所や氏名などの必要事項を記入し、身分証明書とともに提出するだけで廃止の手続きは完了となります。
私の場合、開設している地方銀行の窓口を訪問しNISA口座を変更したい旨を説明。口座番号と運転免許証を提示し、書類に記入後10分程度の所要時間で手続きが終了しました。 店舗が存在しないネット証券などの場合は、ホームページでNISA口座の廃止方法を確認しましょう。
変更先の金融機関に提出する書類
ここからは、 記事前半の”NISA口座移動の流れ”でご紹介した”3.「2」の金融機関へ必要書類を発送する ”の段階で必要な書類の説明をします。
例外はありますが、変更先の金融機関で必要になる書類は以下の3点です。
- 勘定廃止通知書(もしくは非課税口座廃止通知書)
- 非課税口座開設届出書
- マイナンバーカード
勘定廃止通知書(もしくは非課税口座廃止通知書)は、変更前の金融機関から自宅に届く書類です。NISA口座の廃止手続き完了後、1週間程度で郵送されます。
書類が2種類存在する理由は、 ①年単位で金融機関を変更する方法と、 ②旧金融機関のNISA口座を廃止して別金融機関で再開設 する方法の違いです。 ①の場合は勘定廃止通知書、②の場合は 非課税口座廃止通知書 が届きます。
また、非課税口座開設届出書は、変更先の金融機関にNISA口座の申し込みを行うことで自宅に届きます。この書類を入手するため、 記事前半の”NISA口座移動の流れ”でご紹介した”2.新たにNISA口座を開設したい金融機関に申し込みをする”を済ませておいてください。
実際に、私が楽天証券でNISA口座開設の申し込みを行った際の記事はこちらです↓
NISA口座の金融機関変更まとめ
この記事では、NISA口座の金融機関変更についてご紹介しました。資産運用については多数のメディアがさまざまなアンケート調査を行っており、「コロナ禍でNISA口座を開設した」と答える人も多くいます。
そんな中、知識が身に付き「NISA口座の金融機関を変更したい」と考えるケースも増えるでしょう。ネット証券のように、取り扱い銘柄が豊富で手数料がかからない金融機関を選ぶことにより、資産運用の幅も広がります。NISA口座の金融機関変更はとても簡単にできるため、迷っている人はぜひ移動にチャレンジしてみてください。