こんにちは、みお(@miocatebig)です。
今回は、HSPのカミングアウトについてお話します。
HSPを自覚すると、”周囲にHSPをカミングアウトするべきか?”という疑問が生じることもあるでしょう。
「伝えれば生きやすくなるのでは」と期待を抱いた筆者も、夫や一部の友人にHSP気質であることを伝えました。そして気づいたのは、”HSPのカミングアウトは、理由や相手、伝え方に細心の注意を払わなければならない”ということ。
この記事では、HSPを公表すべきか悩んでいる方に向け、筆者の経験をもとに個人の見解をお話します。
HSPをカミングアウトされて困っている方はこちらの記事をどうぞ↓
HSPは伝えるべきか
実際にHSPをカミングアウトするとどうなるのか。私の経験と知識を基にお話するので、ひとつの目安としてご覧ください。
HSPは伝えるべきではない
夫や一部の友人にカミングアウトした私の結論は、”HSPは伝えるべきではない”です。
もちろん、カミングアウトして良い方向に向かうケースもあるでしょう。しかし残念な結果に終わったり、まったく受け止めてもらえなかったりして「言わなければよかった」と感じるケースは多いです。
私はHSPだと気づいた当初、一部の友だち限定でFacebookにHSPだと記述したことがあります。結果、反応はほぼゼロ。1人だけ「私も軽度のHSPだった!」とLINEをくれた元同僚女性がいましたが、それはあくまでも例外です。
基本的には「HSP?なんかよくわかんないこと言ってるな」程度にしか捉えられません。それどころか、腫れ物に触るような対応をされてしまうケースもあるでしょう。
理解してもらえない
HSPの原因は”脳”です。脳が些細な刺激に強く反応してしまったり、不安を感じるホルモンが分泌されやすかったりする結果として誕生します。
しかし残念ながら、この感覚は人から理解されにくいです。考えて考えて考え抜いて、意を決して伝えても、「そうなんだ~」の一言で流されてしまう事例もあります。
HSPに対するイメージ
私がHSPを伝えるべきではないと結論付けた理由のひとつに、世間のHSPに対するイメージがあります。最近ではテレビなどのメディアでもHSPが取り上げられる頻度が上がりました。ロンドンブーツの淳さんがHSPを公表したことで、一時期話題にもなりましたからね。
しかしネットを見ていると、HSPはめんどくさい・HSPは甘えだ・HSPだとカミングアウトされても困るなど、非難されるケースも多くあります。これは一部メディアのHSPの伝え方に問題があるのではないか?と私は感じていますが、とにかく世間の目は厳しいです。
「結局甘えでしょ?」などと言われてしまえば傷つきますし、自己肯定感の低いHSPはさらに自分を責めることになるでしょう。
近しい人にも理解されない
自分にとって最も近しい人と言えば、家族や恋人です。私は夫にHSPだと伝えていますが、どれほど身近な存在でもHSPを理解してもらうのは難しいと感じました。
実際に夫からは「誰でも多かれ少なかれそういう面は持ってるでしょ。俺だってあるし」と言われたことがあります。生半可な気持ちでカミングアウトすれば、逆に落胆する可能性が高いです。
伝え方と相手に注意する
ここまでは、私の経験をもとにHSPをカミングアウトしない方がいい理由をお話してきました。しかし、HSPを100%カミングアウトすべきではない、と言っているわけではありません。
伝え方や相手さえ間違えなければ、あなたのことを理解し、味方になってくれる人はきっといます。
伝え方
個人的には「私は繊細なの!」と強調するのは良くないと思っています。夫の言葉を借りるなら、非HSPだって繊細な人はいるでしょう。
そのため、カミングアウトするのであれば明確な理由を提示するべきです。例えば「小さな音にも敏感に反応してしまうから足音を小さくしてもらいたい」や、「どんなに仲の良い相手と一緒でも気疲れしやすいから、1人の時間が欲しい」など、理由と要望を明確にすることをおすすめします。
それでも「甘えだ」「キミのお願いばかり聞いていられない」などと言う相手であれば、耳栓をするなり自分から距離をとるなり、自己防衛するしかありません。
伝える相手
”HSPは理解されにくい”ということを念頭に置いた上で、伝える相手を自分なりに選択しましょう。「HSPに寄り添おう」と考えてくれるような優しい相手であれば、伝えるメリットはあると思います。
最近では、非HSPの男性がHSPの彼女や奥さんのために、気を付けていること・今後注意したいことなどを動画にしているYouTubeチャンネルも複数目にするようになりました。つまり、非HSPにも「HSPを理解しよう」と考えてくれる人はいるのです。
コメント欄には「うらやましい」「私の彼はHSP否定派」などの意見も数多く寄せられていますから、一般的には理解されない・相手にされない割合のほうが高いことは否めません。しかし「理解ある夫に出会って生きやすくなった」と言う意見も見受けられるため、伝える相手次第で結果が変わってくるでしょう。
カミングアウトする理由
自分がどうしてHSPをカミングアウトしたいのかを考えてみましょう。ただでさえ”HSPは甘え”と捉えられてしまうケースが多いので、自分中心の理由にならないよう注意が必要です。
理解して欲しい
HSP気質を周囲の人に理解してもらうのは難しいです。私も夫にカミングアウトした時は、「HSPを理解してもらえれば、結婚生活が今より上手くいくのでは」という期待がありました。しかし、そういった安易な考えでカミングアウトすると、理解されず逆に傷つく可能性もあります。
また、HSPを理由に自分の希望ばかりを押し付ける人もいるようです。カミングアウトは相手との関係をより良くするための手段ですから、関係が悪化しては意味がありません。あくまでも「私はこういう面が苦手だったり苦痛だったりするから、ここだけはこうしたい」という、理由と結論を伝えましょう。
共感して欲しい
生きづらさを共感してもらいたいのであれば、HSPの仲間を探すのが一番です。私は自分がHSPだと気づいてから、「あの人はHSPだな」と予想できるようになりました。そういった人と近づけるのであれば、共感者を増やすチャンスです。
また、非HSPであっても相手の立場に立って気づかいをしてくれる人は沢山います。付き合いの長い友人など、心から信頼できる相手ならカミングアウトしてみるのも良いでしょう。
「共感してほしい」「居場所がほしい」と考えている場合、ブログで同じ気持ちを抱える仲間を見つけるのもおすすめです。
HSPのカミングアウトまとめ
今回は、HSPをカミングアウトするか悩んでいる方に向け、私の経験談を踏まえてお話をしました。
カミングアウトをする場合は、すべての人にHSPを理解してもらうことは難しいと認識した上で行いましょう。伝え方にも注意を払い、理由と結論を話します。また、必ずしもHSPという言葉を使って説明する必要はありません。「自分はこういう気質で、だからこうなんだ」という説明でも十分です。
あなたにとって身近な存在の誰かが、良き理解者となってくれることを願います。